2014年4月23日水曜日

今日の茂雄さん(その2)

756×570cm クレヨン

画面いっぱいに描かれた一本の木。枝は曲がりくねり、画面の隅々にまで伸ばされ、その存在感たるやすさまじい。鮮やかな色遣いと独特の質感もさることながら、上から見下ろしているのか横からまっすぐ見ているのか定まらない視点がこの木の物体としての迫力を増幅しているように感じる。

茂雄さんの口からその名前を聞いたことはなかったが、私にはゴッホの絵を思い起こさせた。私たちが生きている現実というコンテクストから切りはなされ、ただ物体として私たちの目の前に投げ出されたこの木。茂雄さんがこの木を目にした時に感じたであろう、筆舌に尽くしがたい圧力すら伝わってくる。(たけ)